南極の白虹

20170331mosaics_12104.png
1995/1/28 早朝
南極昭和基地

南極では、虹がほとんど現れない。
なぜならば、雨がほとんど降らないからだ。
その代わりに時々出るのが白い虹。、
夏の早朝に発生した霧に日が差して、
普通の虹とは異質な美を作り出してくれた。
スポンサーサイト
テーマ: 空の写真 - ジャンル: 写真

蜃気楼を見る資格

20170330mosaics_13202.png
1995/3/13 朝
南極昭和基地

蜃気楼を見るには、
強く願うことが必要条件です。
そうでないと、眼前にその姿を現していても、
見えていない人が多いのです。
夢とか目標とか希望とかに、
近い概念なのかもしれません。
テーマ: 空の写真 - ジャンル: 写真

憧れの蜃気楼

20170329mosaics_13201.png
1995/3/13 早朝
南極昭和基地

南極では草木が生えていないので、紅葉などで季節の移り変わりを感じることはない。白夜の夏が過ぎ、太陽が沈むようになり徐々に昼が短くなって、秋分の日の頃には昼間が12時間くらいになると、零下10℃くらいに冷え込む朝に秋を感じるようになる。その頃に、北側や西側の氷原に待望の蜃気楼が現れ始めた。日本では上位蜃気楼の出る継続時間はかなり短いが、南極では2〜3時間出ているのは普通で、6時間以上出ていることもあった。
テーマ: 空の写真 - ジャンル: 写真

近くて遠い島の幻影

20170328mosaics_13102.png
1988/7/21 昼過ぎ
北海道根室市

根室半島の北方40〜50kmの北方領土の島、国後島。その最北部にそびえる最高峰は、標高1,822mの爺爺(ちゃちゃ)岳である。根室の街から眺めると、この山は上部だけが見えて、国後島とは別の独立した島のようだ。夏のある日、白昼夢のように出現した蜃気楼が、巨大なオーバーハングを付けて両肩があるような幻影の島影を作り上げた。
テーマ: 空の写真 - ジャンル: 写真

炎天の逃げ水

20170327mosaics_13101.png
2010/8/29 午前
東京都千代田区

追いかけても追いかけても、
決して到達できない幻の水面。
ふとした視線のビームの先に、
逃げ水はゆらゆらとその姿を立ち現している。
でも、作画するのは意外に厄介だ。
スタイリッシュに撮影できたなら、
夏のメモリーの一枚となることだろう。
テーマ: 空の写真 - ジャンル: 写真

トサミズキ、the yellow 〜折々の空〜

20170326mosaics_7Sp06.png
2017/3/9 朝
東京都

早春の光を反射する花、
フクジュソウ、マンサク、ロウバイ。
淡い黄色の花が清楚でよい。
そうして早春から春本番へ、
トサミズキ、ヒュウガミズキ、レンギョウ。
そのあとは、菜の花畑からタンポポの草原へ。
テーマ: 花・植物 - ジャンル: 写真

北欧フィヨルドクルーズにて 〜旅の空〜

20170326mosaics_7travel31.png
2016/7/21 朝
ノルウェー王国ソグネ・フィヨルド

2016年の夏休み、北欧ノルウェーのフィヨルドをクルーズ客船で巡ってきた。世界一長く深いというソグネ・フィヨルドを、58,000tのイタリア客船”MSCオペラ”は粛々と進む。早朝の光が、静穏な海面と1,000m級のU字谷の断崖を照らし、息を飲むような光景が連続する。やがて船は支流のアウルラン・フィヨルドの最奥部にある町フロムに入港した。
テーマ: 外国の風景 - ジャンル: 写真

ノール・フィヨルドの山かつら

20170325mosaics_14203.png
2016/7/20 午前
ノルウェー王国ストリーン

山かつらというのは、帯状の雲が山を取り巻くように横たわっている層雲の一種である。山好きの方にはおそらくお馴染みの現象であろう。天気の変わる前兆として知られ、悪天の際に現れたら数時間後には晴れ、逆に晴れていても数時間後の雨を予告してくれる場合もあるという。前者は晴山かつら、後者は雨山かつらと呼ばれる。ノルウェーのノールフィヨルドの海岸の町ストリーンで見たのは晴山かつらで、この写真のあと1時間程度で快晴になった。
テーマ: 空の写真 - ジャンル: 写真

脈動オーロラ

20170324mosaics_11104.png
1995/6/10 夜明け前
南極昭和基地

カーテン状などの形のはっきりとしたオーロラは、夜半を過ぎると活動が一段落することが多いようだ。その後は、動きも光り方も地味な脈動オーロラ(Palsating Aurorae)の舞台となる。すなわち、ぼんやりとした淡い雲のように広がって、10秒くらいの周期で光が明滅するタイプである。このタイプのオーロラは写真に撮ってもあまり見栄えがよくないので、オーロラの写真集などではほとんど見かけることがないような気がする。西の方角に見えた逆さのサソリ座を意識した構図とし、シャッターを60秒間開放して撮影した。
テーマ: 空の写真 - ジャンル: 写真

11年周期の極小期 〜南極の風光〜

20170323mosaics_72ant15.png
1995/3/27 夜
南極昭和基地

太陽黒点数の変動と連動して、オーロラの活動度合いも大きく変動します。地上からの見え方で変わるのは、色の密度と輝く強さが顕著に変わります。例えば赤いオーロラ、11年周期の極大期にあたる2001年の鮮やかなものを10月28日に掲載しましたが、極小期の1995年に僕が撮った赤いオーロラは、肉眼ではほとんど見えないほど暗いものばかりでした。
テーマ: 空の写真 - ジャンル: 写真

真珠母雲から真珠雲へ

20170322mosaics_14202.png
1995/8/3 夕方
南極昭和基地

螺鈿細工のような色彩を帯びた真珠母雲は、午後3時半に日が沈んでから30分ほど後に、周囲が暗くなりつつある中で艶やかに孤高の光をまとっていた。その輝きはまさに真珠の光沢のようだった。この雲の高さは約15kmと推定され、対流圏界面が約9kmだったからまさに成層圏に浮かぶ雲である。美しい薔薇には棘があるという言葉があるが、この雲には極成層圏雲という側面もあり、オゾンホール形成の要因の一つとなっている。
テーマ: 空の写真 - ジャンル: 写真

憧れの真珠母雲Ⅳ 〜南極の風光〜

20170321mosaics_72ant14.png
1995/8/3 夕方
南極昭和基地

午後3時半頃、日が沈みました。妖艶な色の彩雲は、それでも西の空で怪しく光り、むしろ色が濃くなったような感じもしました。普通の巻積雲や高積雲の彩雲で、このように日没後にも見えるというのは、見たことも聞いたこともありませんでした。やはり成層圏の雲、真珠母雲だったのです。
テーマ: 空の写真 - ジャンル: 写真

黄龍起源 〜旅の空〜

20170320mosaics_7travel30.png
2011/8/30 午後
中華人民共和国四川省黄龍

五彩池は黄龍の最も上流側のエリアにあり、このような青白い石灰華プールが森の中に700枚ほど並んでいて驚愕する。雪解け水が石灰岩の山を溶かした炭酸カルシウムの豊富な水が、標高3,700mというのに緑豊かな森からの落ち葉を材料に、石灰華の段々を営々と作り上げてきたのだという。秋吉台の秋芳洞にある百枚皿と似ているが、鍾乳洞の中でなく、露天に生成されるには特別な理由があるに違いない。トルコのパムッカレとイエローストーンは炭酸カルシウムの温泉だから、温度が高いというのが起源の要素の一つなのだろう。黄龍でこのような石灰華プールが発達する理由は、おそらく標高3,700mという富士山頂並みの高さ、それが炭酸カルシウムの水から石灰を沈殿させるのに一役担っているに違いない。そんなことを、薄い空気の中でぼんやりと考えていたような気がする。
テーマ: 外国の風景 - ジャンル: 写真

沈丁花、香る 〜折々の空〜

20170319mosaics_7Sp05.png
2017/3/9 朝
東京都

ジンチョウゲの香りは、
本格的な春の到来を
感じさせてくれる
エレメントの一つだと思う。
テーマ: 花・植物 - ジャンル: 写真

黄龍の上昇気流

20170319mosaics_14103.png
2011/8/30 午後
中華人民共和国四川省黄龍

黄龍では、炭酸カルシウムの豊富な川が森や斜面を流れて、石灰華段丘の絶景を作り出している。世界広しといえど、露天でこのような形のものは、おそらく黄龍とトルコのパムッカレとイエローストーンしかあるまい。黄龍で一番高い場所にある標高3,700mの五彩池で、昼過ぎから上昇気流で湧いてきた上空の積雲を眺めた。石灰華プールの向こう側に佇むのは、明の時代に建てられた黄龍寺の一つで黄龍後寺である。
テーマ: 空の写真 - ジャンル: 写真

シネンシス冬虫夏草の山 〜旅の空〜

20170318mosaics_7travel29.png
2011/8/30 夕方
中華人民共和国四川省

先日見た写真展『虫草』は、高級漢方薬として名高いシネンシス冬虫夏草をチベットの高地で採る人々の暮らしを12年間追った労作だった。冬虫夏草というのは、昆虫に生えるキノコの仲間で、世界中で580種ほど見つかっている。その一種であるシネンシス冬虫夏草は標高3,500〜5,000mの高原に産するコウモリガの幼虫に生えるもので、中国で冬虫夏草というとこの一種類のことを指す。四川省のアバチベット族チャン族自治州にも生えるそうで、九寨溝から黄龍に行く際に超える標高4,007mの雪山梁峠の周辺は『虫草』のチベットとよく似た植生であった。峠から見える印象的な5,588mの雪宝頂は、チベット仏教の聖地の一つである。
テーマ: 空の写真 - ジャンル: 写真

憧れの真珠母雲Ⅲ 〜南極の風光〜

20170317mosaics_72ant13.png
1995/8/3 午後
南極昭和基地

8月上旬は極夜が明けて一か月くらい経った頃ですが、午後4時前には日が沈んでしまいます。午後1時でも高く昇らない太陽の周囲では、妖艶な色の彩雲がずっと見え続けていました。これは昭和基地内の建造物を前景に撮り歩いた中の一枚で、気象観測用の測風塔との組み合わせです。
テーマ: 空の写真 - ジャンル: 写真

憧れの真珠母雲Ⅱ 〜南極の風光〜

20170316mosaics_72ant12.png
1995/8/3 昼
南極昭和基地

真珠母貝は海の底でひっそりと、
艶やかなパールを育んでいる。
その貝殻の産着の内側に、
螺鈿の輝きを秘めながら…
そんな健気な貝に由来するのが、真珠母雲。
英語だとMother of Pearl Cloud、
あるいはNacreous Cloud。
後者は「真珠層の」とか、
「真珠のような」という意味である。
テーマ: 空の写真 - ジャンル: 写真

憧れの真珠母雲 〜南極の風光〜

20170315mosaics_72ant11.png
1995/8/3 昼
南極昭和基地

中学生の時に好きだった山と渓谷社の『雲』(飯田睦治郎著)の最後に、「・・・星がまたたき始める。こんな時、アラスカあたりでは、美しい真珠貝母雲が夜空を色どることがある。真珠貝母雲は成層圏に浮かぶ青味を帯びた美しい雲である。」という記述がありました。「神秘的なこの雲をいずれ見てみたいものだ・・・」と漠然と思っていましたが、南極でそれが叶うとは、行く前には考えてもみませんでした。そんな状況で8月3日の昼頃に見慣れない彩雲現象を見つけた時は、「巻積雲にしては妙だな・・・」と疑念を抱きながら、「もしや・・・」と心が騒ぎました。この日の日没前後にこの雲が誠に劇的な色彩で輝くことになり、真珠母雲としての姿を顕してくれるとは、思いもよりませんでした。
テーマ: 空の写真 - ジャンル: 写真

オーロラの見える場所 〜南極の風光〜

20170314mosaics_72ant10.png
1995/7/24 夜
南極昭和基地

日本で見られるオーロラというのは、11年に1度くらいの稀な頻度で、北海道でも陸別などの北の方角が暗い場所から地平線方向に低く見えるようです。昨日紹介しましたように、北緯60°とか65°の地の上空200~400kmに出るものを、遥か遠くから眺めているようなイメージです。11年というのは、太陽黒点数の変動周期をご存知の方も多いことでしょうが、黒点数が多い11年毎の時期は太陽活動が活発であり、大規模な磁気嵐などが発生します。磁気嵐の際には、オーロラ帯の低緯度側にまでオーロラ粒子が来るので、通常はオーロラが見えない地で、見事なものが光るのです。私が越冬した1995年という年はこの11年周期の一番小さい時期にあたっていましたので、オーロラの美しさはさほどではなかったようですが、それでも初めての私には十分綺麗でした。
テーマ: 空の写真 - ジャンル: 写真