陽の用心! 〜南極の風光〜

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1994/11/22 午前
マカッサル海峡

赤道近くの真昼の太陽は高い高度角で強烈に照りつけ、紫外線強度は地球上で最高レベルになります。この写真は甲板で行っている結索訓練ですが、このような野外活動で熱帯域で真っ黒に日焼けした自衛隊員さんが、南極に着いてから「オゾンホールとかで紫外線に注意した方がいいでしょうか?」と聞いてきました。僕は苦笑いしながら、「オゾンホールは9~12月初めです。それに、皆さんは赤道直下で最強の紫外線をすでに浴びていて、南極ではあれよりも遥かに弱いですよ…」と教えてあげました。
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”しらせ”でのオシゴト 〜南極の風光〜

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1994/11/21 午後
マカッサル海峡

11月14日の日本出航までの間、ともすれば不安に押し潰されそうになりながら、観測隊員たちは物資の準備や訓練などで忙しい日々を送ります。それでは問い:「晴れて”しらせ”に乗船した後に、観測隊員のすべき船内の基本的な仕事は次のうちどれか?」
 ア.船員さんと同じ労働
 イ.訓練や勉強
 ウ.英気を養うこと
正解は、ウ.になります。南極に着くまでの観測隊員は移動が仕事であり、士官待遇なので2名1室の部屋で快適に過ごせます。イ.は、南極についての講義を行う「しらせ大学」を聴講したり、結索訓練や退艦(避難)訓練に参加したりしますが、毎日ではありません。規則正しい生活をし、洋上の雲を眺め、ジョギングなどで汗を流しながら、南極への思いを高めていくのです。
ちなみに、観測隊員が日本から”しらせ”に乗艦するのは2000年で終了し、今はオーストラリア西部の町フリマントルで12月に乗るように変更になっていますので、熱帯の洋上で英気を養うのは昔話となってしまいました。
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大阪城梅林にて 〜折々の空〜

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2013/3/14 午後
大阪府

出張で大阪に行った際、
空き時間に梅をチェックした。
※あまり梅とは関係ないのですが、
FC2ブログでよく拝見していた方の、クララちゃんというワンちゃんが急逝しました。
そのキュートな姿を時々見ていたので、少なからぬショックを受けました。
心からお悔み申し上げます(リンク張らせていただいてなかったので、ここで表明いたします)。
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ブリュージュの鐘楼で 〜旅の空〜

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2013/7/11 午前
ベルギー王国ブリュージュ

昔から名高いブリュージュの鐘は、鐘楼の頂上部にある組み鐘(カリヨンという)で音階の異なる金属製の鐘をワイヤー駆動で鳴らす仕組みである。ベルギーとフランスに点在するこういった鐘楼は、教会ではなく市庁舎等の上にあるのが特色で、両国合わせて56もの鐘楼群が世界遺産に登録されている。47個のカリヨンが15分毎に美しい音色を奏でるブリュージュの鐘楼は高さ88m、荘厳な音を間近に聞きながら中世の街並みを眺めていると、まさにタイムスリップしたかのような気分となった。
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キンデルダイクの風車群 〜旅の空〜

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2013/7/9 午後
オランダ王国ロッテルダム郊外のキンデルダイク

世界遺産に登録された19基の風車群へは、川沿いの堤防の道を歩いて接近してゆく。北海から常に吹く風を利用し、標高の低い国土の干拓・排水をするために、全土に及ぶ風車ネットワークが作られたのだ。干拓により国土を広げたオランダ人の営々たる努力は、「地球は神が創ったが、オランダはオランダ人が作った」という有名な言葉になった。19世紀後半には全土で約1万の風車が稼働していたが、今はその約1割の950基が残るのみというから、ここには現存のものの2%があることになる。電動ポンプなどに替わりほとんど姿を消した風車、それが現役で稼働している光景は、牧歌的でありながら滅びの気配のようなものも感じられた。
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虹の根元のタカラモノ 〜南極の風光〜

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1994/11/19 夕方
セレベス海

虹を追いかけて
僕は南極へやってきた。
観測隊の素敵な記憶を手に
これからも虹を追いかけてゆくだろう。
…これは、南極越冬終了後に、寄せ書きに僕が書いた言葉です。
皆さんも、それぞれの虹を追いかけているでしょうか?
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アムステルダムの環状運河 〜旅の空〜

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2013/7/7 午後
オランダ王国アムステルダム

オランダの首都アムステルダムは運河が多い街で、環状の4本の運河群とそれに沿う街路が2010年に世界遺産に登録された。その中の一つプリンセン運河にあるマヘレの跳ね橋は、オランダの画家フィンセント・ファン・ゴッホの『アルルの跳ね橋』のモデルだという説もある。
オランダの最近のニュースでは、一週間前の2月16日にディック・ブルーナさんが89歳で他界した。彼は中学生の時にファン・ゴッホやレンブラントの画集を見て影響を受け、愛らしいミッフィーなどで後に国民的絵本作家になったという。アムステルダムの約30km南にあるユトレヒトに生まれ没したミッフィーのお父さん、また一人、惜しい人物を喪った。
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赤道の通過儀礼 〜南極の風光〜

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1994/11/21 午前
マカッサル海峡

赤道を通過する際には、「赤道の門を守る海神に船長がお願いして、鍵を開けてもらう」という儀式を行う風習があり、午前中から演芸会のようなモノが開かれます。22年後の今、グルグル回せる地球儀を見てみると、一番たくさん回っている地球の外寄りにいたのだなあ…との感慨があります。そうして北半球から、いよいよ南半球へと船は進んでいきました。
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アクアブルーの航跡 〜南極の風光〜

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1994/11/18 午前
南太平洋

僕たちの前に道はなく、
僕たちの後ろに道はできる。
絶海の中で水色の航跡を眺めていると、
そんなフレーズが頭に浮かんでくる。
もちろん、僕たちは探検隊ではなく、
冒険者や道路工事関係者でもないのだが、
でも新しいことへの挑戦者であることは間違いなかった。
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積乱雲の巨人 〜南極の風光〜

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1994/11/19 昼前
セレベス海

赤道近くで眺めた積乱雲もなかなか素敵でした。雲頂が対流圏界面で頭打ちになっており、このあたりの圏界面高度が約15kmですから、写真中のタテヨコ比でざっと見積もると直径50kmくらいの水平の広がりがあります。日本一の山・富士山の裾野の広がりが東西38km・南北44kmだそうですから、あの山体並みの巨大な雲のカタマリといえるでしょう。

ちなみに2/16記事のITCZの雄大積雲は、(雲頂-水平線)/(雲底-水平線) の値を写真から計算すると11.8くらいです。雲底高度がおおよそ1kmでしょうから、雲頂高度は12kmと見積もることができます。対流圏界面という透明な天井まで、あと3kmで届く高さです。
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春一番が吹いた日 〜折々の空〜

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2017/2/17 朝
東京都

春を告げる花の一つ、
マンサクを見に行く。
春一番の暖かい南風が
錦糸卵のような花を揺らしていた。
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シェーンブルンの彩雲

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2007/7/8 11時
オーストリア共和国シェーンブルン

宮殿を見下ろす高台のてっぺんには、グロリエッテという柱廊建築物が屹立している。1775年にマリア・テレジアにより、オーストリア軍がプロイセン(今のドイツ)軍に勝利したことを記念して建てられたという。その頂部には単頭の鷲の彫刻があり、折りよく現れた彩雲と組み合わせて撮った。
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テレジアン・イエローのシェーンブルン宮殿 〜旅の空〜

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2007/7/8 10時
オーストリア共和国シェーンブルン

2017年は、オーストリアのハプスブルク家の女傑マリア・テレジアの生誕300年の年に当たる。彼女は、17世紀創建のこの宮殿を1740年に大改修して今の形にし、好みの淡い黄色にしたという。テレジアン・イエロー、あるいはマリア・テレジア・イエローとも呼ばれる爽やかな黄色のバロック宮殿、それを見下ろす高台からの眺めは誠に美しい。彼女の末娘マリー・アントワネットも、フランス王家に嫁ぐ前にはこの眺めを楽しんでいたのだろうか。
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昨日に架ける橋 〜南極の風光〜

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1994/11/21
太平洋

雄大積雲や積乱雲の近くを通ると、よく虹が現れました。”しらせ”の後方に出た大きな光の架け橋は、”しらせ”が夢のゲートをくぐり抜けつつあるようにも感じられました。
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ITCZにて

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1994/11/19
太平洋

フェレル循環のエリアを抜け、ハドレー循環のエリアに入ってくると、赤道に近いので上昇気流が活発になって、雄大積雲や積乱雲が目立ってきます。熱帯収束帯(Intertropical Convergence Zone)、略称ITCZというのを学生時代に学んだのを思い出しました。そういった雲の間を縫うように航行するので、雲好きの人間には夢のようなひとときでした。とりわけ、白く輝きながら垂直に成長し、強い雨を降らせている入道雲は、地球の熱エンジンの一部を見ているようでした。
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晴れやかなフェレル循環 〜南極の風光〜

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1994/11/15
太平洋

11月14日の出港後、ぐんぐん南下する”しらせ”での生活は、それまでの多忙な毎日から一変し、船上トレーニングなどがメインの緩やかなものとなります。沖縄あたりを過ぎる頃には気温が高くなり、後部ヘリ甲板を走る人も汗だくです。グローバルな気象の循環でいうと、フェレル循環の下降域にあたり、雲がほとんど発達しない天気が続きます。
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ベリーズのブルーホール 〜旅の空・ゲスト提供〜

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2014/8/15 11時14分
カリブ海(ベリーズ沖)

ベリーズシティの東約100kmのカリブ海に浮かぶ珊瑚礁に、直径約300m、深さ約130mという巨大な穴が開いています。このブルーホールの周りは熱帯魚や珊瑚が美しいため、ダイビングやシュノーケリングも楽しめます。でもホールの中は真っ暗で、ダイビングによっぽど慣れた人じゃないと危険らしいです。
大きな海の中では非常に小さいものなので、「よく見つけられたな」と感心します。上空のセスナ機から眺めると、このあたりには同じような穴がいくつもありますが、ブルーホールだけが綺麗な円形をしていて自然の不思議を感じました(Rie)。
※スペシャル・ゲストのRieさんから、素晴らしい写真を紹介する了承を得られました。Rieさん、どうもありがとうございます。
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憧れから夢へ 〜南極の風光〜

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2002/11/14 12時10分
東京都晴海

振り返ってみると、高校生の頃に写真週刊誌で四角い太陽を見て、また『蜃気楼有情』という本で「南極では蜃気楼は珍しくない」と知り、「南極に行けば、かような光景が見られるのか」と思ったのが憧れの始めでした。大学生の頃には南極経験者の先生の講義を聞いてぐっと身近になり、就職したら南極観測隊員の募集枠があったのが誠に幸運でした。その夢に挑戦し始めて9年後、ようやく観測隊員として南極に行けることになったのです。4月に隊員になったあと、7ヶ月半かけて訓練と荷の準備を進め、11月14日に”しらせ”で晴海を出港しました。ただし、自分たちの出発時に写真を撮っている余裕はなかったので、この写真は別の隊の見送りに行った際のものです。
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シナマンサク 〜折々の空〜

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2017/2/8 朝
東京都

春の黄色を探して、
マンサクの樹を見に行った。
でも、まだ開花したばかり。
その近くを歩いていたら、
シナマンサクが華々しく咲いていた。
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ブリュージュは北のヴェネツィア 〜旅の空〜

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2013/7/11 11時
ベルギー王国ブリュージュ

1/28に紹介したチェスキー・クルムロフは「世界で一番美しい街」だったが、同じように中世の佇まいがそのまま残っているブリュージュ歴史地区は「北のヴェネツィア」と呼ばれる。そのココロは、街中に張り巡らされた運河だ。運河による貿易で13世紀以降に栄えながら、運河に溜まった泥のためにその機能を失い、いつしか歴史から置いてけぼりを喰らったという。そのために奇跡のように時間が止まったことはわかるが、往時の姿を保つには街の人々の愛と努力と団結が尋常でなかったであろうことも想像が付く。
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