北方領土の幻を、根室で

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1988/7/21 12時30分
北海道根室市


昭和56年に購入した『蜃気楼有情』を何度も何度も読み返して、実物との邂逅への想いが膨らんでいたあの頃。4年後の根室で、思いがけずそれが叶った。最果ての街から眺める国後島は、意外と近い距離に見えているものの、当時の外交交渉対象であるソ連に返還を求めていた。7月の晴れた白昼、奇妙な距離感の島が奇妙に変形したひと時は、幻のような不思議な記憶である。
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チェスケー・ブディェヨヴィツェの過剰虹

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2009/7/16 18時30分
チェコ共和国チェスケー・ブディェヨヴィツェ


望んでも望んでも、叶わないことの方がきっと多い。でも、望まないと叶わないので、人は見果てぬ夢を見続けるのだろう。僕は、外国の教会と虹を一緒に撮りたいと昔から願っていた。13世紀の古い街でそれが叶い、「福音」「祝福」という単語が脳裏に浮かんだ。
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地球影と満月

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1996/2/2 22時15分
南極海


氷原が穏やかに暮れてゆく。落日の方向とは反対側の空が淡いピンク色に染まっていたが、そこに濃紺の地球の影がせり上がってきた。満月の優しい白い光を、氷原に暮らすペンギンたちも浴びていることだろう。
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REFLECTION IN THE RAIN ~雨の散歩道~

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2016/10/28 夜
東京都

冷たい雨が降る。
水たまりの反映が、
暖かい灯を増やしてくれる。
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紅のオーロラ ~ゲスト提供~

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2001/8/17 21時頃
南極昭和基地


昭和基地は、オーロラがよく発生する「オーロラ帯」の直下にあり、「オーロラ鑑賞の一番桟敷」と南極観測第1次隊の西堀栄三郎越冬隊長も絶賛したという。しかしほとんどは緑色主体のものが多く、赤いものは太陽活動が活発な時にしか現れない。零下25℃の寒空の下で、天を焦がす冷たい炎に歓喜し、約2時間が瞬く間に過ぎていた。折角の絶景なのに周りで見ている人もいなくて、何とも勿体なかった("yukidori")。

※スペシャル・ゲストのyukidoriさんから、素晴らしい写真を紹介する了承を得られました。yukidoriさん、どうもありがとうございます。
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幻日環と120度幻日

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1988/3/14 14時
北海道室蘭市


完全なリングになる幻日環は、10年に一度くらいの頻度だろう。写真は30年近く前のものだが、一昨日の10月25日、その出現が話題になった(↓ここをクリック)。
ファインダーを覗けば小さな声が聴こえる
羊蹄山の上空では、さらに超レアなアークが写っていて誠に驚いた。幻日環の上でX字形に交差するのはウェーゲナー・アーク、太陽の上のタンジェント・アークの上には、覆い被さるようなパリー・アークも明瞭に見えている。こんな光景が日本で拝めるのは、随分先までないことだろう。
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ミコノス島の黄昏

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2001/7/16 18時30分
ギリシャ共和国ミコノス島ミコノス・タウン


ギリシャの2大イメージは、エーゲ海文明などの古代文明と、その背景となっていたギリシャ神話であろう。ミコノス島にはそれらの明示的な史跡は残っていないが、素朴な風車の丘からの落日を眺めていると、「神々の黄昏」という言葉が腑に落ちる気がする。
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白瀬氷河

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1995/1/29 15時30分
南極大陸上空


南極探検のヒーローというと、大正初めの白瀬矗(のぶ)中尉を置いて他にあるまい。その名に因む氷河は昭和基地南方百数十kmにあり、南極で一番大きく、流速が一番早い。年に2,500m動くということは、900km離れた頂上から海まで単純計算で360年かかることになる。しかし雪と氷の果てなき旅路はそんなにシンプルではなく、大陸に降った雪は重みで氷となり、50万年以上の積層が大陸氷床の中で流動した果てに、リュツォ・ホルム湾へと流出する、という重厚さだ。

なお、人名を付けないという海上自衛艦に「しらせ」と付いているのは、白瀬氷河という地名が起源との話を聞いたことがある。
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ライトピラーの灯る夜 ~ゲスト提供~

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2004/7/13 21時20分
南極昭和基地


昭和基地では通常は夜間にオーロラ観測を行っているため、ブリザードの日以外は灯火管制下にあるが、この夜は小雪が降る一日だったので電灯が灯っていた。また当日は基地内に作ったかまくらでの飲み会があり、飲みに行く途中でライトピラーを見つけたので、高台に走って上り写真を撮った。写真の下の方に見える小さな明りは、かまくらの窓から漏れる光である(J. Hisamitsu)。

※スペシャル・ゲストのJ. Hisamitsuさんから、素晴らしい写真を紹介する了承を得られました。J. Hisamitsuさん、どうもありがとうございます。
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原爆ドームで、雨に想う

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2013/2/12 17時30分
広島県広島市


20世紀の半ば、第二次世界大戦の際の悲惨な記憶を後世に伝えるため、アウシュビッツと原爆ドームが負の世界遺産に登録されている。21世紀は夢の世紀…と刷り込まれて育ったのに、この世界から戦争も核兵器もなくならないのは一体どういう訳なのだろう。世界の指導者、とりわけ米露の大統領はHIROSHIMAで一度は祈りを捧げるべきだ。…そんなことを雨に濡れながら、何度も何度も考えていた。
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AUTUMN COLOUR ~折々の空~

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2016/10/20 朝
東京都

アメリカヤマボウシの彩りが
秋の扉を叩いてる
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YELLOW AND WHITE ~折々の空~

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2016/10/19 午後
茨城県つくば市

薄と秋の麒麟草がせめぎ合う
秋の草原で、
Blowin' in the Wind
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ROSES ~折々の空~

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2016/10/16 午後
千葉県

綺麗な薔薇には
棘がある
手を出す時には
ご用心
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『雪と氷の図鑑』 〜書籍の空〜

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2016/10/19
草思社、武田康男


独自の視点と科学的目線で、これまで新しい地平を切り開いてきた武田康男氏。その長い旅路の中で表してきた自然への敬意と驚きと優しさを、今度は大空ではなく多彩な雪氷の表情で表現している。雪と氷を主人公とした珠玉の写真たちを楽しみたい。
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2002/8/1 22時45分
千葉県


入道雲の上部と底に電気が分かれて溜まり、雲底と地上との電位差が限界まで達すると、大気の絶縁が破れて雷が落ちる。古くは雷神の仕業とされ、昔から地震・雷・火事・・・と恐れられてきたが、現代ではコンピュータや電子機器の安定運用への脅威として、新たな存在感を発揮中だ。カラー撮影対象として注目を集めているのが、「ブルージェット」「レッドスプライト」「エルブス」の高高度放電現象である。
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月への道、月からの道(ムーンピラー) ~ゲスト提供~

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2016/9/17 4時42分
秋田県由利本荘市 道の駅「岩城」


海に映える月に至る道、月から延びる2つの道、そんなイメージが浮かんだ。ムーンピラーは暈現象の一つサンピラー(太陽柱)の月バージョンであり、満月に近い明るい月の時に期間が限定されるので、極めてレアな現象である。70-200mmF4レンズで絞りf8、露光時間4秒(ISO設定1600)で撮影した(知人YS)。

※スペシャル・ゲストの知人YSさんから、素晴らしい写真を紹介する了承を得られました。知人YSさん、どうもありがとうございます。

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プラハ歴史地区の層積雲

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2009/7/13 14時30分
チェコ共和国プラハ


「千年の都」というと京都が脳裏に浮かぶが、9世紀から繁栄したプラハもその一つである。神聖ローマ帝国の都、フスの宗教戦争、プラハの春、ビロード革命、最近では2009年の米オバマ大統領の核廃絶演説など、華麗な絵巻のような歴史を持つ。古くからの建物が多く残っていて何百もの尖塔が立ち並び、その上には百片もの空の綿菓子が浮かんでいた。
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ファタ・モルガナ

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1996/2/10 9時
南極海


イタリア半島の長靴の先のメッシナ海峡で昔に見られた複雑な事例から、この名前が有名になった。南極海の氷原に現れた多重像の幻は、してみるとまさにファタ・モルガナである。しかしながら、これだけネットが拡張し誰もが写真を撮り公表するようになったこの世界で、本場メッシナ海峡の画像はほとんど流通していないように思える。誕生地でも稀なのかもしれないファタ・モルガナは、実は近年になって北海道斜里に引越して来ているのではなかろうか。
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浮島現象

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1982/12/31 07時
千葉県銚子市


「ふわり、東京湾に蜃気楼」、こんな見出しで一冬に数回は新聞記事になる。しかし別に珍しいものではなく、日本付近の海上ではありふれた現象だ。千葉県立中央博物館の大木淳一氏による最近の調査では、11月は15日程度、12月は20日程度、1月は25日程度、2月は15日程度出るというから、冬は3日に2日の頻度だろう。ただし、島や船が宙に浮かんで見えるのが「絵」として面白いので、好んで撮るカメラマンも多いのかもしれない。流氷期間中の斜里では、「空飛ぶ流氷」と呼ばれる景観である。
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ダイヤモンドダストによる幻日

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1999/2/10 13時30分
フィンランド共和国シルッカ


結晶の森に、キラキラと音もなくクリスタルが舞い降り満ちてゆく。夕方のような波長の長い光だが、まだ午後早い時間なのに太陽が低いのだ。おとぎの国の家の中では、暖炉が赤々と燃えているだろうか。身辺にダイヤモンドダストが満ちているため、氷晶が作り出す不思議な虹色の輝きが眼前に現れていた。
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