GFとBF

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1995/8/31 17時00分
南極昭和基地


中学生の時に好きだった山と渓谷社の『雲』(飯田睦治郎著)のあとがきに、「現在の感光材料で撮影可能な気象現象のうち残るのは、グリーンフラッシュくらいのものだろう。わが国で写真に収めた人は誰もいない。」という文があった。これがいつの間にか撮影目標となり、1989年に南鳥島で、1995年に南極で撮影に成功して一定のゴールに達したと思った。

その後インターネットが急速に普及し、世界の珍現象の写真が誰でも見られるようになる。ブルーフラッシュの南極点での美しい写真が検索で出てきた時には、新たなゴールが出現したと思った。しかし、その答えは数年後にスキャナーでリバーサルフィルムを取り込んで、画像を拡大したら見つかった。1995年のGFの中に、すでに写っていたのである。
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グリーンフラッシュ

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1995/8/31 17時00分
南極昭和基地


四角く変形した太陽の上端が分離し小さくなり、最後の一瞬に鮮やかな緑色の閃光を放った。この現象は、太陽からの光が地球大気の層でわずかに屈折し、プリズムのように分光されて起こる。屈折率の大きい緑色の光が太陽の上端で少しだけ見える訳だが、緑の光は途中で減衰してしまうのが普通で、非常に澄んだ空気が必要条件である。
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四角い太陽

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1995/8/31 16時45分
南極昭和基地


北海道東部の尾岱沼から見る朝日の変形は、多くの自然系カメラマンの憧れだ。根室勤務の2年間に何度かチャレンジしたが、そう簡単には目撃できなかった。その5年後の南極でようやく出会いを果たした四角い太陽は、零下33℃の凍てつく空気の底で、二重の意味で身震いした絶景であった。
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太陽の蜃気楼

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1995/7/14 12時30分
南極昭和基地


妖精モルガンが作り出す魔法の国では、太陽や月はどんな風に輝くのだろう。たくさんある答えの一つが、これである。魔法の効力はかなり気まぐれのようで、四角形を基本としつつ、毎回予想を裏切る変形を見せてくれた。
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ファタ・モルガナ

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1996/2/10 9時
南極海


イタリア半島の長靴の先のメッシナ海峡で昔に見られた複雑な事例から、この名前が有名になった。南極海の氷原に現れた多重像の幻は、してみるとまさにファタ・モルガナである。しかしながら、これだけネットが拡張し誰もが写真を撮り公表するようになったこの世界で、本場メッシナ海峡の画像はほとんど流通していないように思える。誕生地でも稀なのかもしれないファタ・モルガナは、実は近年になって北海道斜里に引越して来ているのではなかろうか。
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ペンギンと蜃気楼

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1996/2/10 9時
南極海


リュツォ・ホルム湾のあたりで見られるペンギンは2種類、小型のアデリーペンギンと大型のコウテイペンギンだ。両方とも、暮らす場所からけっこう遠くの開水面まで餌の魚を取りに行くという。すなわち、遠洋漁師である。そうだとすると、雲の様子や遠くの蜃気楼などの観天望気で漁獲量を上げている奴がいたりするのかなあ・・・と考えてみると、楽しくなる。
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昭和基地と幻

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1995/9/25 13時50分
南極昭和基地


昭和基地沖の上位蜃気楼は、おそらく世界でもトップクラスの光景を見せてくれる。氷山や氷原が伸び上がったり、氷壁のように見えたりするだけでも素晴らしいが、それを人間の営みと絡めて切り取るべく、昭和基地のメイン建築物である管理棟を入れ、現実に紛れ込む非現実というようなイメージとしてみた。

氷山の蜃気楼

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1995/10/28 9時
南極昭和基地


昭和基地はリュツォ・ホルム湾という湾の端に位置し、南極大陸から降りてくる冷気によって上位蜃気楼が比較的よく見える。そして、湾に流れ込む幾つかの氷河が生む氷山が基地の沖合にたくさんあり、それが上位蜃気楼で多様な変化を見せる。行ったことはないが、他の南極基地ではこのような条件が揃っていないのではなかろうか。