零下70℃の雪まりも ~ゲスト提供~

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1995/8
南極大陸ドームふじ観測拠点


南極氷床上で深層掘削をするために開設したドームふじ観測拠点で初越冬中の7月、屋外から戻ってきた隊員が、「珍しいものがあるぞ!」とこれまで誰も見たことのない丸い綿状の霜を発見した。零下60℃以下になると針状結晶から成る綿状の霜が現れ、風に吹かれて成長し、直径2~3cm程度の球状になるらしい。それが雪面の窪地に、”まりも”のように可愛らしく並んでいた。次に外に出た時には、風に吹かれてどこかに行ってしまったようだ(H. Yoshimi)。

※スペシャル・ゲストのH. Yoshimiさんから、素晴らしい写真を紹介する了承を得られました。H. Yoshimiさん、どうもありがとうございます。
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パンケーキ・アイス

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1996/2/20 9時30分
南極海


デザートやスイーツのメニューに普通に並んでいそうな名前だが、蓮の葉氷のことを英語ではこう呼ぶのである。まず海氷が氷点下まで冷えると、水中に小さな氷の粒ができ始めてネットリとした氷泥(ひょうでい)となる。ここに波風が立つと、小さな塊同士で擦れて丸い氷ができ始めるのだ。天のパティシエがひっそりと創り出したような芸術品を見るだけで、美味しい気分になる。
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氷の幾何学模様

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1996/2/20 12時30分
南極海


雪氷学の世界では、このような模様を何と呼ぶのだろう。広めの海域で、波がなく静穏な日が続いて、厚さ数cmの氷が張っていたのだろうか。そこへ観測船「しらせ」がしずしずと進入し、微速で氷の板を押し割って、ヒビが入る。さらに、隣り合った氷盤が均等な力で押し合って、5~10mのパルス波の形で重なったのだろうか。自然と人為が作り出した束の間の絶景といえるだろう。
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テーブル型氷山暮色

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1996/2/17 20時20分
南極海


一年間の昭和基地での越冬観測を終えて、迎えに来た観測船“しらせ”(初代)に乗り南極海を航行した。2月下旬の夕刻、急速に昼の光を失い紫色に染まる天と暗い海の狭間で、巨大なテーブル型氷山が真横からの夕日を浴びて輝く絶景に出会った。
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迷子石

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1995/5/19 13時50分
南極昭和基地


リュツォ・ホルム湾付近の岩は約5億年以上の年齢だという。元のゴンドワナ大陸の分裂が6億年前、その後に氷河に覆われたのが3億年前だから、その間の誕生であろうか。そしてその後、膨大な量の氷に押し沈められ、4万年前くらいに氷河に運ばれてきたのであろうか。この地に人類が来て60年程度、その前はずっと月や星やオーロラを友として過ごしてきたのだろうか。
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White Ice, White Iceberg

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1995/1/29 15時45分
リュツォ・ホルム湾上空


見渡す限りの白い氷原に、誕生して間もない氷山が閉じ込められている。氷山の高さは約50mとすると、短辺はおおよそ500m、長辺は1000mというところだろうか。体積の90%は海中にあるはずだから、直方体とすると450mも沈んでいる計算になる。感覚を狂わされる眺めだが、何だか白いケーキが並んでいるようにも見えてくるのが不思議だ。
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氷河末端

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1995/1/29 15時40分
リュツォ・ホルム湾上空


氷床に覆われた何千mも下には、大陸の岩の地盤が沈んでいる。その表面積は南極大陸全体の95%、残り5%はかような露岩地帯が多い。そこでは、地表の岩を削りながら海へと押し出されてくる氷河のダイナミズムに、ただ驚嘆するばかりである。
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白瀬氷河

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1995/1/29 15時30分
南極大陸上空


南極探検のヒーローというと、大正初めの白瀬矗(のぶ)中尉を置いて他にあるまい。その名に因む氷河は昭和基地南方百数十kmにあり、南極で一番大きく、流速が一番早い。年に2,500m動くということは、900km離れた頂上から海まで単純計算で360年かかることになる。しかし雪と氷の果てなき旅路はそんなにシンプルではなく、大陸に降った雪は重みで氷となり、50万年以上の積層が大陸氷床の中で流動した果てに、リュツォ・ホルム湾へと流出する、という重厚さだ。

なお、人名を付けないという海上自衛艦に「しらせ」と付いているのは、白瀬氷河という地名が起源との話を聞いたことがある。
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六華の結晶

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1995/11/11 4時30分
南極昭和基地


Snow Crystals、 空中の湿度を糧にして、雪のタネが六華の結晶へと成長する。
Snow Flakes、 雪の結晶がいくつか集まって、牡丹雪となる。
Snow Drops、 しんしんと、雪が降る。
風弱く静穏な晩に雪が降ると、翌朝には地面で見事な結晶を見つけられることがある。
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カタバ風の地吹雪

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1995/10/30 6時30分
南極昭和基地


南極大陸からオングル海峡によって4kmほど隔てられた東オングル島の昭和基地は、カタバ風に吹かれて生じた地吹雪を遠望するのによい。遠くからはのどかな湯煙が立ち昇っているかのように見えるが、その中では暴風が吹き荒れているはずだ。
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